文月レター 2022

「誇りの二つの集団」

祝町学童クラブ支援員のみなさま

主任と並立して主任代行者を7月から立てました。否「立てられたのです」6月27日の臨時職員会議で経緯を説明し、坂田さやか先生にと言った瞬間の皆さんの拍手が証明しています。本当にうれしい限りです。チームセブンでした。このような職場環境がすでに存在していたことは驚きでした。学童クラブ開設の1年後、主任が入院された時の出来事が重複しました。

「2018年4月 24日の火曜日の午後、みなさまに急遽学童保育クラブに集まっていただきました。運営委員長として信子主任からのお願いをお伝えします。ひとつは坂田さやか先生に臨時副主任のお願いと当面主任代行の依頼と、昨日伺いました2年男子の1学期期間の受け入れに関して現場の皆さんで相談をしていただくことでした。この二点は6名の先生方の理解と一致感が必要条件」に関して信子病状報告後に協議をしていただきました。僕が預かった信子提案に対して、皆さんが坂田先生に拍手をもって賛同されたことは後から嬉しさがこみ上げてきました。昨年度1年間の保育実践の果実をしみじみ感じました。この先生方ならば退院する松葉杖使用の2年男子の子も任されると安堵いたしました。『坂田先生、大丈夫わたしたちがついているから』、『僕ができることは何でもします』、『一緒にやりましょう』皆さん方の主任がいない学童保育のチャレンジをするという意志とチーム力には本当に驚くばかりでした。緊急時の危機管理の好実例を目の当たりにいたしました。」

2018年の出来事が2022年の出来事に継承されました。先生方は既に何物にも代え難いキャパシティーとポテンシャルが既にあったことに感激をしています。そして今月からの新たな期待感が生み出されました。

7月1日は横田弘明さんの初出勤日。その日、本田章一さんが小学校からの地域のみなさんへの協力依頼内容のチラシを受け取られた後に学童クラブを訪れ、子どもたちの入所増加に合せて事務室の整理、玄関付近のリニューアルなどアイデアを出され暫し具体的な案を語り合いました。5日は宮﨑美由紀さんの初勤務の日。7月に学童クラブは児童数が108名のうち52名となりました。歴史的な早期の梅雨明けで気温は35度を示していますが、52名の子どもたちは元気そのもの。熱中症対策で水筒を同伴しているとはいえ、体育館でのあのエネルギーには感嘆します。

6年前の「帰りの会」は静かにさせることが主眼でしたが、今やその面影は微塵もありません。子どものエネルギーが沈殿したのではありません。第一に会の司会者は子どもです。これにも驚きましたが、人数確認もゲーム化されスピーディーで確実。コロナ危機下での帰りの会は先生方と子どもたちと唯一の対面できる空間です。帰りの会は30名前後ですが子どもと真剣に向き合う時間です。少人数の良点が引き出されています。「何かお伝えしたいこと、質問、意見はありますか」「○○した方がよいと思います」「7月から来られる先生はどのような先生ですか」「バトミントンは出来ますか」小さな応答が始まっています。自分で想像し、考え、何となくまとめて発言をする。発言することで考えがまとまる。まとまらないまま発言を終えたときは、後の振り返りで成長していくことでしょう。対面で6歳から12歳までの子どもが自分なりの意見を発表し意見を聞く、更に発言を続ける。この空間が日々繰り返され小集団内でディスカッションが濃厚に行われています。子どもの意見、質問に対する先生方の対応で帰りの会の内実が深まります。未消化、もやもや感の残影もあるでしょう。相互が鍛われ、相互が成長している空間です。子どもの引き出しを作り、引き出し、発話を促しています。そこには子どもへの多角的な観察力が光っています。引き出し方、発話の促しは現場で学び取っておられるでしょう。帰りの会は双方に成長の足跡が刻まれ、対面の価値が生み出される空間です。

年功序列を超越した人事を拍手で表す集団に新たにお二人が加わりました。「自ら育つことを確信」するチームナインを期待します。                  


2022年7月9日  
祝町学童クラブ運営委員長  内山賢次

祝町学童クラブ

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